清水 貴史さん
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VOL2.清水貴史さん
理科の先生をしながら自然と伝統文化を守る
富士霊園の金太郎と清水さん
鎌倉女子大学初等部で理科の教諭を務め小山町内外で野鳥調査や伝統工芸を守る活動をする清水貴史さん。移住後に触れた小山町の奥深さやこれから小山町でやりたいことを聞いていきます!
本日は鎌倉女子大学初等部教諭で2012年に小山町に移住した清水貴史さんにお話を伺いたいと思います。清水さん宜しくお願いします!
清水さん:こんにちは!鎌倉女子大学初等部、小学校の教員で理科を担当してます。清水貴史です。
自然が好きで理科の先生に
清水さんは、相模原市出身で2012年に小山町に移住されたんですよね。人と自然をつなぐテーマに活動をされているとのことですが、どのような活動をされているんですか?
清水さん:主に野鳥の観察や環境保護の活動が中心です。もともと相模原で育ったんですけれども、子どもの頃から動物が好きで将来は野生動物に携わる仕事をしたいと考えていたんです。で、大学を卒業する頃に野鳥の観察や保護の活動を始めたんですが、自分が楽しむだけじゃなくて多くの人に興味を持ってもらわないと自然保護につながらないんじゃないかなって思って今は理科の教員をしております。
先生としては生徒達に対してどんな風に自然の大切さを伝えているんですか?
清水さん:小学校の理科はもちろんそうなんですが、宿泊学習の自然を生かした体験プログラムなどもその場所ならではの体験ができるように独自に計画して取り組んだりもしてます。
小山町での野鳥に関する活動についてはいかがでしょうか?
清水さん:日本野鳥の会東富士の活動をお手伝いしたりしています。実は小山町は日本で初めてバードウォッチングが開催された場所なんです。
え!そうなんですか!?
清水さん:はい。昭和9年に中西悟堂さんという歌人・詩人でありながら野鳥研究をして日本野鳥の会を創立した方なんですが、その方が開催したんです。私も小山町に移住してからそれを知って衝撃を受けました。 こういうことを小山町の多くの人に知ってもらえたら嬉しいなと思いますね。
ほんとですね!
清水さん:他にも木育として河口湖の椅子の職人さんの施設のお手伝いをしたり、漆の文化を広める活動に参加したりしています。
小山町なら好きな仕事を続けられた
町内外で積極的に活動されているんですね。清水さんが小山町に移住するきっかけはなんだったんでしょう?
清水さん:結婚です。私は職場が鎌倉なんですが、妻の職場が河口湖だったんです。私は結婚前は横浜に住んでいたので妻もそのつもりだったみたいですがそうなると妻は富士ビジターセンター(現 富士山世界遺産センター)の仕事を辞めなければいけなくて。せっかくやりがいがある仕事なのに辞めてもらうのはもったいないということでお互いが通える場所を探して見つけたのが小山町でした。そして実際に現地を見てみたときに足柄駅の無人の駅やのどかさがすごく良くて足柄に移住を決めました。
足柄駅はホームが長くて雰囲気ありますよね。
清水さん:はい。今でも、鎌倉から帰ってきて足柄駅に降りるとすごくほっとするんですね。 ホームにカエルがぴょこんっていたり、虫の声とか田んぼや夜の暗さとかそういう何気ないところに癒しがたくさんあるんです。
漆かき道具を作る最後の1人といわれている鍛治職人 中畑文利さんと
イベントを楽しむうちに町を知っていく
なるほど。移住してから小山町のことはどのように知っていきましたか?
清水さん:町のイベントに色々参加しました。私が移住したときは小山町政100周年イベントがあり飲食店のスタンプラリーがあったので車で色々出かけたり、マラソンやクアオルトっていう山歩きのイベントとかで小山町のことを知っていきました。
住んでみて感じた小山町の魅力はなんですか。
清水さん:いろんな歴史や文化があるっていうのが魅力だと思います。小山町のケーブルテレビで歴史の番組がありましてそういうのを見たり、富士山や須走のことを学ぶ「すばらしり隊」っていうので富士講や富士山の研究者の話を聞いていたりすると、とても興味深くて面白い場所だなと思います。
小山町のおすすめの場所などはありますか?
清水さん:たくさんありますが足柄峠はすごくいいですね。元旦の初日の出のイベントで初日の出を見て、みんなでバンザイをしてから金太郎の記念バッジが配られるのを毎年楽しみにしています笑
では実際住んでからの苦労とか、移住してみてここは思ったのと違ったなみたいなものはありますか?
清水さん:うーん、あんまりなくて私よく妻に本当に引っ越してよかったねってよく言うんです。
しいて言うなら湿気かな?笑
先生をされている観点から、小山町でこういう教育をやったらいいんじゃないかみたいなものはありますか?
清水さん:小山町は1歩出たら自然が多いので、そういうことを、うまく利用したらいいんじゃないのかなと思います。 私は宿泊学習で朝霧高原に行くんですが、そこでは酪農家の方との酪農体験をやっているんです。バター作りして、牛舎のお世話から餌やりをして最終的に食と命の大切さまでを教えるという。そういう自分達のすぐ近くにある自然を使って色々できると思います。小山町なら林業の方にお話を聞きながら植林をしてみたりチェーンソーで木を切ってみたりとか。他にも小山町は水が豊富なので水を使った教育もできると思います。
小山町は東京の小学校が自然体験のために来たりしてますからね。きっとできることはいっぱいありますね。
自然や文化活動に持続性を持たせたい
最後に清水さんの夢や目標など教えてください。
清水さん:今は、鎌倉女子大学初等部の理科の教諭をしてるんですけれども、今後は野鳥や伝統文化の活動にもう少しウェイトを置いてやっていけたらなと思ってます。 でも、そういうのってボランティアベースのところが結構多くて、このままだと今後色々な活動や団体がなくなってしまうと思うので、これが持続性を伴う形にしていくように仕組み作りをしてみたいと思います。
それは楽しみです!本日はありがとうございました!